はじめに

今回はVBAでのフォントの設定方法をご紹介します。
本サイトでは、プログラミング初心者の方向けの丁寧な解説方法で紹介させていただいております。

この記事の概要

  • 使用頻度:
  • 難易度 :
  • 重要度 :
この記事を読んでわかること
  • 文字(フォント)の設定できる項目
  • 文字(フォント)の設定方法

詳しく解説していきます

Excelで指定可能なフォントの書式は全てVBAでも設定可能です。

Excelでも頻繁に使うものと、ほぼ使わない項目もあるので使用頻度の高いものだけ覚えましょう

①フォント名の設定

「Font.Nameプロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Name=”フォント名”
  • 例文:Range(“A1″).Font.Name=”メイリオ”
  • 解説:セルA1のフォントの種類をメイリオにする
フォントおすすめ種類イメージ

セル名とフォント名は“”(ダブルクォーテーション)で囲って指定してください。

Excelで読みやすいと好まれるフォントは「メイリオ」「MS Pゴシック」等で、上記のフォントがその一例です。デフォルトのExcelのフォントは「游ゴシック」に設定されています。筆者も普段から「メイリオ」を使用しています。

②フォントサイズの設定

「Font.Sizeプロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Size=サイズ(ポイント)
  • 例文:Range(“A1”).Font.Size=14
  • 解説:セルA1のフォントのサイズを14ptにする
ポイントとは

1pt=およそ0.35㎜です。 Excelで見やすいとされているのが11~14ptです。
1文字のサイズが3.85㎜~4.9㎜程度という事になります。

セル名は“”(ダブルクォーテーション)で囲って指定してください。

③フォントの色の設定

「Font.Colorプロパティ」または「Font.ColorIndexプロパティ」を使用します。

色の指定には主に3パターンありますので順番に紹介させていただきます。

色の指定の種類

①RGB関数での指定

「Font.Colorプロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Color=RGB(赤数値、緑数値、青数値)
  • 例文:Range(“A1”).Font.Color=RGB(255,0,0)
  • 解説:セルA1のフォントの色を赤にする

セル名は“”(ダブルクォーテーション)で囲って指定してください。

特徴:数値から色をイメージするのは慣れるまで難しいですが、WEBで表現できる色は全て選べます。カラーをこだわりたい場合はRGB関数で指定するのがおすすめです。

RGBカラー赤参考

Excelで色の設定のオプションを開くとRGBでのカラーチャートが確認できます。数値を変えて色の変化を確認してみましょう。

②色の定数での指定

「Font.Colorプロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Color=定数
  • 例文:Range(“A1”).Font.Color=vbRed
  • 解説:セルA1のフォントの色を赤にする

セル名は“”(ダブルクォーテーション)で囲って指定してください。

特徴:8カラーのみしか指定できませんが、定数名が「vb+色名」なので色のイメージがしやすく指定が楽に行えます。

色の定数一覧

③インデックス番号での指定

「Font.ColorIndexプロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.ColorIndex=インデックス番号
  • 例文:Range(“A1”).Font.ColorIndex=3
  • 解説:セルA1のフォントの色を赤にする

セル名は“”(ダブルクォーテーション)で囲って指定してください。

特徴:プロパティ名さえ正しく入れれば番号で指定ができるので楽ちんです。ですが、番号なので色のイメージが付きにくいのが難点ですね。全56色がインデックス番号で指定可能です。

インデックス番号表

フォントの色の指定方法として3パターンご紹介させていただきました。
どれも結果は同じです。使いやすい方法を選んでフォントの色の指定は行ってください。

④フォントを太字にする / ⑤フォントを斜体にする

「Font.Bold プロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Bold=True / False
  • 例文:Range(“A1”).Font.Bold=True
  • 解説:セルA1の文字を太字にする

「Font.Italic プロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Italic=True / False
  • 例文:Range(“A1”).Font.Italic=True
  • 解説:セルA1の文字を斜体にする

⑥フォントに下線を引く

「Font.Underline プロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Underline=線の種類名
  • 例文:Range(“A1”).Font.Underline=xlUnderlineStyleSingle
  • 解説:セルA1の文字に下線を引く
下線の例

線の名前で指定するという事は、線種類の選択肢があります

下線には会計用という種類が存在します。会計用の下線は、フォントに線が重なって見えないよう上下で広々下線を引いてくれます。また文字下だけではなく、セルの幅いっぱい線を引くなど特徴があります。

一度マクロを実行して下線を設定すると、文字を消して再入力しても下線の設定は継続します。解除したい時は「下線なしのxlUnderlineStyleNone」を設定するか、セルの書式設定で下線なしに設定を変えてください。

セルの書式設定(下線の設定)

⑦フォントに取り消し線を引く

「Font.Strikethrough プロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Strikethrough=True / False
  • 例文:Range(“A1”).Font.Strikethrough = True
  • 解説:セルA1のフォントに取り消し線を引く
取り消し線サンプル

⑧上付きの文字にする

上付き文字とは平方メートルの「m2」の「2」のように小さく上に付く文字の事を言います。

「Font.Superscriptプロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Superscript=True / False
  • 例文:Range(“A1”).Font.Superscript = True
  • 解説:セルA1のフォントを上付き文字にする
上付き文字サンプル

補足:上記構文の例は、セル全体を上付き文字にする設定の為セルの一部の文字のみ上付き文字にする方法を紹介します。

  • 構文:Range(“場所”).Characters(開始位置, 長さ).Font.Superscript=True/ False
  • 例文: Range(“A1”).Characters(2, 1).Font.Superscript = True
  • 解説:セルA1の左から2個目の文字を上付き文字にする
上付き文字サンプル2

別の使用例の参考例

上付き文字サンプル3

⑨下付きの文字にする

「Font.Subscriptプロパティ」を使用します。

  • 構文:Range(“場所”).Font.Subscript=True / False
  • 例文:Range(“A1”).Font.Subscript = True
  • 解説:セルA1のフォントを下付き文字にする

セルの一部の文字を下付き文字にする場合は、下記の通り開始位置と文字数を追加で指定してください。

下付き文字2
  • 構文:Range(“場所”).Characters(開始位置, 長さ).Font.Suscript=True/ False
  • 例文: Range(“A1”).Characters(3, 1).Font.Subscript = True
  • 解説:セルA1の左から3個目の文字を上付き文字にする

最後に

今回はVBAでのフォントの設定の仕方についてご紹介させていただきました。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました